通気構法について
Danサイディングは通気構法を標準工法としています。
■通気構法の必要性
日本の気候は高温多湿です。湿気などの水分が住宅の耐久性に大きな関係を持っており、昔ながらの建物はこの水分(湿気)から逃れるためか、冬寒いながらも、すき間を多く取った建物が作られてきました。近年日本の住宅は住みよい暮らしを求め気密化を進めてきましたが、水分(湿気)が外部に排出されず壁体内に滞留することで壁体内結露をおこし、柱・間柱・土台といった構造体の腐朽や、断熱材を濡らしてしまい断熱効果を低下させるなど、住宅の耐久性における大きな問題となっています。
当社では、壁体内結露を抑止するため、また住宅の長期耐久性と快適性を維持・向上させるため『通気構法』を標準工法としています。
当社では、壁体内結露を抑止するため、また住宅の長期耐久性と快適性を維持・向上させるため『通気構法』を標準工法としています。
■通気構法の仕組み
『通気構法』では、室内の水分(湿気)を外部へ逃がす「透湿防水紙」を躯体の外側に張り、「通気層」を設けるため15mm〜20mm程度の胴縁を取り付け、その上から外壁材を取り付けます。その際に外気を取り入れるための「吸気口」と通気層を流れる空気と室内の水分(湿気)を屋外に放出する「排気口」を設けることで『通気構法』となります。「吸気口」は土台水切部分とするのが一般的ですが、「排気口」については建物の形状や棟換気の有無により、下図のようなとり方があります。また、土台部・下屋根部等の胴縁は防腐処理を行ったもののご使用をおすすめします。
■通気構法3つの効果
(1)壁体内結露を抑える効果(冬季)
冬場室内を暖めると空気中に水蒸気が多量に放散されます。また、なべ・やかん・浴室・人からも水蒸気が放散されるため、これらの水蒸気が幾分か内装材をぬけて壁体内へ侵入します。壁体内が密閉状態ですと、水蒸気の逃げ場がなく、壁体内で滞留し外気温で冷やされ壁体内結露をおこす原因になります。『通気構法』は壁体内に侵入した水蒸気を外気に逃がすことで、壁体内結露を抑えます。
(2)室内側への雨水の浸入を抑える効果
台風・強風雨時には、サイディングの接合部などから雨水が浸入する場合があります。万一雨水がにじみ入った場合には、通気層を確保することで排出します。また、躯体面には雨水は通さず水蒸気は通す透湿防水紙を使用していますので、2重の防水効果を持っています。
(3)日射熱を遮熱する効果(夏季)
夏場直接外壁が受ける日射による建物内部への熱の伝導を通気によって遮断・放散し、室内温度の上昇を抑えます。
●株式会社住建では以下の場合、通気構法を標準工法としています。
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鉄骨造 | 通気構法 | 通気構法 |
※リフォーム重ね張り施工の際には必ず胴縁をご使用ください。